入社した従業員や新たに社会保険に加入することになった従業員について、社会保険料の控除はいつから始まるのでしょうか。
資格取得月がいつか、どうやって確認する?
まず、入社した従業員や新たに社会保険に加入することになった従業員について、被保険者の資格取得した月を確認しましょう。
基本的には「被保険者資格取得届」に記載した「取得年月日」が、そのまま資格取得日になります。
もしくは、被保険者資格取得届を提出し、届出が確認されると「健康保険・厚生年金保険資格取得確認および標準報酬決定通知書」が日本年金機構より紙の通知または電子データで受け取れます。
この通知書に資格取得年月日が記載されていますので、この資格取得日によって社会保険料の徴収を始める月がわかります。
保険料の控除はいつから?
健康保険法・厚生年金保険法では、保険料の源泉控除について次のように定められています。
第167条 事業主は、被保険者に対して通貨をもって報酬を支払う場合においては、被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料(被保険者がその事業所に使用されなくなった場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料)を報酬から控除することができる。
第84条 事業主は、被保険者に対して通貨をもつて報酬を支払う場合においては、被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料(被保険者がその事業所又は船舶に使用されなくなつた場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料)を報酬から控除することができる。
↓つまり
『社会保険料の労働者負担分は、当月分の給与から前月分の保険料を控除することができる。』
ほとんどの会社は、上記の健康保険法・厚生年金保険法の法令に基づき、翌月徴収になりますので、最初の社会保険料は取得した月の翌月に支払う給与から控除します。
例えば4月1日入社の場合は、資格取得月が4月になりますので、5月に支払う給与から社会保険料を徴収します。
当月払いの給与の場合、初月は保険料が控除されない
例えば、給与締日が20日で当月末日払いの会社の場合、4月1日に入社し、1日から20日までの給与を4月30日に支払うことになりますが、社会保険料は5月から徴収しますので、4月の給与からは控除しません。
取得日が月初でも月の途中でも同額の保険料
社会保険料は月単位で徴収するので、月の途中から入社(資格取得)したとしても日割計算はしません。
例えば、4月1日入社した場合でも4月30日に入社した場合でも、保険料は同額です。
また、どちらも取得月は4月なので、5月に支払う給与から1ヶ月分の社会保険料が徴収されることになります。
給与が少なくて社会保険料が控除できない
月末締め翌月払いなどの場合、月末付近で入社すると最初の給与が少額になり、保険料を全額控除しきれないといったことがあります。
この場合には、給与から控除すべき労働者負担分の社会保険料を、その労働者から会社へ支払ってもらうことになります。
ただ、労働者の金銭的負担を考えると保険料徴収が困難なときもあります。
こういったことを防ぐために「入社は○○日以前とする」といった会社の規則を定めることが勧奨されます。

