①「算定の原則」で計算
②「日給・時給等の場合の最低保証」で計算
③ ①と②のいずれか多い方の金額を選択
④ ③の金額に「最低限度額・最高限度額」を適用
①算定の原則
賃金日額は、まず次の算式で計算されます。
$$賃金日額=\frac{離職直前6ヶ月間の給与総額}{180}$$
※離職直前6ヶ月間とは、離職日以前2年間(倒産・解雇等により離職した者、特定理由離職者については1年間)において雇用保険の被保険者期間として計算された期間をいいます。
②日給・時給等の場合の最低保証
給与が日給制や時給制の場合、所定労働日数が通常の労働者に比べ少ないことから、180で割ると極端に賃金日額が低くなってしまう場合があります。そのため、日給や時給等の場合は最低保証額が設定されています。
①の「算定の原則」により算出した賃金日額が、次の算式で算出した額より少ない場合は次の算式により計算した金額になります。
【最低保証額の算式(賃金の全部が日給・時給制等)】
$$\frac{離職直前6ヶ月間の給与総額}{離職直前6ヶ月間の労働日数}×70%$$
また、賃金の一部が月給制や週給制で支払われている場合は、日給・時給制等の部分についてのみ、70%の最低保証が適用されます。
【最低保証額の算式(賃金の一部が月給・週給制等)】
$$\frac{離職直前6ヶ月間の月給・週給等の給与総額}{離職直前6ヶ月間の総日数(1ヶ月を30日として計算)}+\frac{離職直前6ヶ月間の日給・時給等の給与総額}{離職直前6ヶ月間の労働日数}×70%$$
①と②のいずれか多い方の金額を選択
「①算定の原則」により算出した賃金日額が、「②日給・時給等の場合の最低保証」の算式で算出した額より少ない場合は「②日給・時給等の場合の最低保証」の算式により計算した金額になります。
つまり、「①算定の原則」と「②日給・時給等の場合の最低保証」のいずれか多い方の金額が算定日額になります。
最低限度額・最高限度額
さらに賃金日額には、離職日の年齢によって最低限度額と最高限度額が定められています。上記で求めた「①算定の原則」または「②日給・時給等の場合の最低保証」の金額にかかわらず、最低限度額を下回る場合は最低限度額となり、最高限度額を超える場合は最高限度額になります。
離職日の年齢 | 最高限度額 | 最低限度額 |
---|---|---|
30歳未満 | 13,520円 | 2,577円 |
30歳以上45歳未満 | 15,020円 | |
45歳以上60歳未満 | 16,530円 | |
60歳以上65歳未満 | 15,770円 |