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個人事業税における事業的規模の判定基準

不動産・駐車場の貸付けにおいて、一定の基準を満たす場合は個人事業税の課税対象になります。

不動産貸付業・駐車場業として課税される認定基準は、貸付不動産の規模、賃貸料収入、管理等の状況などを総合的に勘案して行われます。

不動産貸付業の認定基準

不動産の貸付が次の⑴⑵⑶のいずれかに該当する場合は、「不動産貸付業」として認定されます。

⑴次の表のいずれかに該当する場合

種類・用途等貸付用不動産の規模等
建物住宅①一戸建10棟以上
②一戸建以外(アパート、貸間など)10室以上
住宅以外③独立家屋(倉庫など)5棟以上
④独立家屋以外(貸店舗など)10室以上
土地⑤住宅用契約件数10以上または貸付総面積2,000㎡以上
⑥住宅用以外契約件数10以上
上記①~⑥の不動産を複数貸付けている場合①~⑥の室数、棟数、土地の貸付契約件数の総合計が10以上
または①~⑥いずれかの基準を満たす場合

⑵基準に満たないの建物の貸付けを行っている場合、次のいずれにも該当する場合

  • 建物の貸付総面積が600㎡以上
  • 建物の賃貸料収入金額(権利金、更新料、礼金等を除く)が一定金額以上(金額は都道府県によって異なります)

⑶次の不動産を貸し付けている場合

  • 競技、遊技、娯楽、集会等のために基本的設備を施した不動産(劇場、映画館、ゴルフ練習場など)
  • 特定業務の用途に供される建物(一定規模の旅館、ホテル、病院など)

※備考

  • 貸付基準には、空室、空家等を含みます。
  • 信託物件も貸付件数等に含みます。
  • アパートなど独立的に区画された2以上の室を有する建物は、1棟貸しの場合でも室数により判定します。
  • 土地の貸付契約件数は、1つの契約で2画地以上(道路、囲い、垣根などにより他と区画された土地)を貸し付けている場合、画地の数により判定します。
  • 年の途中において賃借人の変更により同一の土地を2回以上貸し付けた場合には、それぞれ1件と認定します。
  • 共有の場合は、持分割合にかかわりなく、共有物件全体の棟数、室数、件数、面積等で判定します。税額の計算は、共有者各人の持分に応じた不動産所得を基準として判定します。

駐車場業の認定基準

次の表の基準を満たす駐車場の貸付けに該当する場合は、「駐車場業」として認定されます。

種類・用途等貸付用不動産の規模等
寄託を受けて保管行為を行う駐車場
屋根および柱等を有する建築物である駐車場
機械設備を設けた駐車場
駐車可能台数1台以上
その他の駐車場
(青空駐車場、土地を駐車場用地として貸し付けている場合を含む)
駐車可能台数10台以上

 

課税される都道府県

不動産貸付業・駐車場業において、「事務所または事業所を有する都道府県以外の都道府県」にも貸付物件を有する場合には、「事務所または事業所を有する都道府県」で個人事業税が課されます。

 

不動産貸付業・駐車場業の認定基準に満たない場合

上記の基準を満たさず不動産貸付業・駐車場業に該当しない場合は、個人事業税は課税されません。また所得税においても、所得の区分は「事業所得」ではなく「不動産所得」になります。

詳しくはこちらのページをご覧ください。

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